副業から始めるパートナーセールス:3ヶ月タスク表で代表と握り、4プログラム運用までの設計図
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本記事は 北住 和弘(KYCコンサルティング株式会社 取締役COO)の寄稿によるものです。
パートナービジネスの立ち上げは、最初から答えが見えているわけではありません。私は前職のRevComm(MiiTel)で、副業の外部人材としてアライアンス組織にジョインし、3ヶ月のタスク表を引いて代表と合意形成するところからスタートしました。あの「3ヶ月」で何を握り、その先のプログラム設計・パートナー開拓・KPI設定でどう試行錯誤したか。リアルな順序で振り返ります。
副業外部人材としての参画と、最初の3ヶ月タスク表
私がRevCommのアライアンス領域に関わり始めたのは、副業の外部人材としてでした。会社の中の「正式メンバー」ではない立場で、3ヶ月という限られた時間の中で「何を成すべきか」を自分なりに分解し、タスク表として一覧化した上で、代表に提示して合意形成する——これが最初のステップでした。
正直に言えば、すべてが分かった状態で始めたわけではなく、走りながら整えていく前提でした。だからこそ、「何を、いつまでに、どこまで」を最初に握ることが、その後の信頼の土台になりました。
では、その3ヶ月タスク表に具体的に何を入れたのか。私が最初に置いたのは、大きく2つでした。ひとつは、代表がパートナーに何を求めているのか——どんな役割や体制を実現すればゴールに到達できるのかを、まず代表にヒアリングすること。もうひとつは、パートナーに求めるものと、それに紐づくヒアリング内容を整備しながら、パートナー向けのメリット提案資料を作成することです。この2つを最初に固めたことで、その後の設計が一本の線でつながりました。
最初に着手したのは「設計と契約と体制」3点セット
タスク表を引いたあと、最初の3ヶ月で着手したのは大きく3つでした。
- パートナープログラムの設計と契約書作成
- パートナーの役割定義と、メリット提案資料の作成
- 社内体制の整備(部門の定義、KPI・OKRの基準設定)
この3点はどれも「対外」と「社内」の両軸で動かす必要があります。対外的にはパートナープログラムの設計・役割定義・契約書、社内的にはミッション設計・KPI/OKRの目線合わせ。どちらかが欠けると、走り出してから手戻りが発生します。
とりわけ契約書の作成では、詰まりやすいポイントが大きく2つありました。ひとつは、過去の契約がある場合の洗い出しとリスク評価です。新しいパートナーに対して既存と同じ契約フォーマットをそのまま使うとリスクになることがある一方で、変更点があまりに多いと、今度はパートナー同士の公平性を欠いてしまう。このバランスの取り方が難しいところです。もうひとつは、プロダクト特有の法律・規制がある場合に、それを契約へきちんと織り込む必要があることです。
「圧倒的に1プラン派」である理由
プログラム設計を語る上で、私はよく聞かれます——「最初から複数プランを用意した方がいいのか?」と。
私の答えは、圧倒的に「1プラン派」です。
複数プランを最初から用意すると、管理コストが跳ね上がります。「このパートナーが足りていない」「ここに寄せたい」といった配分の意思決定が常に必要になり、初期の体力では追いつきません。1プランで始めて、需要と運用の手応えを見ながら段階的にプログラムを増やしていく方が、結果的に早く前に進めます。
RevCommではいまでこそ4種類(紹介・取次・再販・BPO)のプログラムを運用していますが、これは「最初から4本」だったのではなく、1本から段階的に育てた結果です。
では、最初の1プランを何にしたのか。私の記憶では、取次契約からのスタートでした。理由は、当時の社内状況として取次——つまり商談数——が足りていなかったから。その穴を埋めるところから始めた、というのが背景だったと記憶しています。
契約種別ごとに、KPIは全部違う
プログラム設計のポイントは「契約種別をまず何にするか」です。そして、契約種別ごとにKPIの取り方が変わります。
- 紹介代理店(リード提供):CPAと相対で見る
- 取次代理店(商談設定まで):受注率と相対で見る
- 再販(クロージングまで):CACと相対で見る
ここを最初に整理しておかないと、「成果が出ているのか出ていないのか」の評価軸そのものがブレてしまい、パートナー側との対話も噛み合わなくなります。「ノルマとペナルティのルール付けをどこまでやるか」も、初期に握っておきたい論点です。
立ち上げメンバーは外部採用、ただしプロダクト理解が最大の壁
私が立ち上げ期にチームを組成する際、メンバーは完全に外部採用で構成しました。既存社員からの抜擢ではない、というアプローチです。
このやり方の最大の壁は、プロダクト知識のキャッチアップでした。アライアンスは「自社プロダクトをどう他社経由で売っていただくか」が中心ですから、メンバーがプロダクトを腹落ちしないと、パートナーへの説明も浅くなります。ここに早期投資できるかどうかで、立ち上げ速度が決まります。
最後に:副業からスタートした立ち上げ、だからこそ伝えたいこと
副業の外部人材として始めた立ち上げだからこそ、私は「3ヶ月で何を成すか」を分解し、「契約種別とKPIをまず固める」「プログラムは1本から始める」を徹底しました。本当に正しかったかは、いまでも検証中です。
ただ、立ち上げ担当の方とお話しすると、「複数プランを最初から作ろうとして崩れた」「KPIを社内で握れていなかった」というケースが本当に多い。少しでも参考になれば幸いです。
PS顧問ドットコムで支援したいこと
私がRevCommで取り組んだのは、副業の外部人材という立場から、3ヶ月のタスク表で代表と握り、契約種別とKPIを固め、1プランから段階的にプログラムを育てていく——という、地味な順序の積み重ねでした。派手な戦略よりも、最初に何を握り、どこから着手するかで、立ち上げのその後の速度は変わります。
PS顧問ドットコムでお手伝いできるのは、まさにこの立ち上げ初期の設計です。3ヶ月で代表と何を合意するか、契約種別をどう選んでKPIをどう紐づけるか、プログラムを1本からどう増やしていくか、外部採用した立ち上げメンバーのプロダクト理解をどう早めるか。私自身が走りながら整えてきた順序を、御社の状況に合わせて一緒に組み直します。
「パートナービジネスを立ち上げたいが、何から手をつければいいか分からない」「契約だけが増えて、成果の評価軸が定まらない」——そんな段階の事業責任者の方と、まずはざっくばらんにお話しできれば嬉しいです。